気になるパンダ
2009.11.09(月)
山と渓谷社から出ている「動物園の動物」の表紙のレッサーパンダが何処の動物園で撮られたものか気になっていました。 何処の誰だか知っている方いますか?
さとうあきらさんに直接お聞きするチャンスを得たので、図々しくも質問しちゃいました。
人気動物のレッサーパンダの「楊楊」が,2月8日に亡くなりました。享年18歳で,レッサーパンダの平均寿命(13歳)から考えると大往生でした。
「楊楊」の父親(友友:ユウユウ)と母親(鈴鈴:リンリン)は好好(ハオハオ)と共に1987年6月26日に友好都市である中国の長春市から親善大使として来園しました。
仲の良い夫婦で,翌年の6月18日には「楊楊」が生れています。
当時の飼育係に話を聞くと「鈴鈴」は食事量も運動量も普段と変わりがなかったため,今回は赤ちゃんの誕生はないのかな?と思っていたら朝,赤ちゃんが生まれていてビックリしたそうです。またレッサーパンダは長い縞模様の尻尾が特徴なのに,かなり短い尻尾だったので二度ビックリしたそうです。尻尾が短い事については飼育係の間でも,お母さんにカジラレタ説や先天的に短かったなど諸説が語り継がれていますが,朝に赤ちゃんを発見した飼育係は尻尾に血が付いていなかったので,モトモト短かったのではと話しています。
「楊楊」は母親の「鈴鈴」の愛情を一身に受け,1ヶ月間寝部屋の中でスクスク育ち,いよいよ皆さんの目の前に御披露目となり,その愛嬌のある顔と短い尻尾でたちまち人気者になりました。
「楊楊」目当てに来園された方も多数おられたことかと思います。
今年に入って,体温調節がうまくいかずに度々体調を崩していたため,飼育係が寝部屋を赤外線ランプを持ち込んで暖めたりして,温度管理に細心の注意を払っていましたが春をまたずに旅立ってしまいました。
この18年の間,市民の皆様に愛され続けて,「楊楊」も幸せな人生ではなかったのかと思います。安らかにお眠り下さい。
ここで,いままで応援していただいた皆様に感謝するとともに,謹んでお知らせします。
追伸
当園の長春から親善大使で来たレッサーパンダの血統は途絶えてしまいました。しかし,「楊楊」の三つ子の弟のうち(父親は当園で飼育中の「健健:ジェンジェン」)で今年13歳になる「明明:ミンミン」が,日立かみね動物園で今も元気に暮しています。日立に行った際は,ぜひ声をかけてみてください。